アメリカ駐在ガイド

着いた週にやることチェックリスト:学生・就労・扶養家族、それぞれの順番

2026-08-25

着いた翌日から、やることが一度に押し寄せます。銀行、携帯、SSN、運転免許、保険。どれも今すぐ必要に見えます。

ただ、最初の1週間で本当にやるべきことは、それほど多くありません。多いのは「順番を間違えると出直しになるもの」のほうです。そこだけ押さえておけば、残りは後から追いつきます。

私は最初の渡米で、SSNの窓口へ2回行きました。1回目は着いてすぐ、まだ入国の記録が政府側に届いていない時期に行ったからです。待って、番号を呼ばれて、「もう少し経ってからまた来て」と言われて終わりました。

このページは、着いた週にやることを順番で並べたものです。学生・仕事で来た人・扶養家族で分かれるところは、分けて書きます。


1. まず、順番があります

最初の1週間の手続きは、ほとんどが一列につながっています。

到着の連絡 → I-94(入国の記録)→ 住所 → 携帯・銀行 → SSN → クレジット履歴・運転免許

前が決まらないと後ろに進めない、という関係です。

そして、この列の一番前に、手続きらしくないものがひとつあります。学校・プログラム・勤務先への到着の連絡です。これが済んでいないと、後ろの手続きが揃わないことがあります。


2. 全員が最初の数日でやること

在留資格を問わず、着いた週にやっておくと後が楽になるものです。

I-94を取り出す

入国審査を通ると、あなたの在留資格と滞在期限を記録したI-94(Arrival/Departure Record)が作られています。空路・海路の入国では電子化されていて、紙は渡されません。

i94.cbp.dhs.gov で取り出せます。無料です。手数料を取る代行サイトに注意してください。

見るのは3つです。

  1. 名前の綴り — 姓と名が入れ替わっていないか
  2. Class of Admission — 実際に許可された在留資格(F-1、J-1、H-1B、L-2など)
  3. Admit Until Date — 滞在期限。日付か D/S が入ります

ここが間違っていると、SSNも免許も銀行も、後の手続きが全部そこで止まります。取り出し方と訂正の窓口はCBPの公式案内にあります。

書類を1か所にまとめる

これから何度も同じ書類を出します。最初にまとめておくと、そのたびに探さずに済みます。

紙とデータの両方で持っておいてください。窓口で紙を求められる場面はまだ残っています。

住所が決まったら、10日以内に届け出る

30日以上滞在する非移民には、住所を届け出る義務があります。引っ越したときは10日以内に届け出ます(USCIS Form AR-11)。

届け先はひとつではありません。

最初の住所がホテルや短期の部屋でもかまいません。そのときの住所で始めて、変わるたびに更新するのが正しい形です。届け出ないまま放置するほうが問題になります。

携帯の番号を持つ

以降のほぼ全ての手続きで電話番号を聞かれます。銀行も、学校も、病院も、DMVもです。

SSNがなくても、プリペイド(前払い)のプランなら契約できることが多いです。後から通常のプランへ乗り換えられます。着いた週は、番号を持つことだけを目的にしてかまいません。

銀行口座を開く

SSNがなくても開ける銀行は多くあります。窓口が見るのは就労資格ではなく本人確認だからです。

持っていくもの(銀行と支店によって違います):

支店ごとに求める書類が変わることがあるので、行く前に電話で確認するのが結局いちばん早いです。


3. 学生として来た人(F-1・J-1)

着いたら、まず学校のInternational Officeへ行ってください。ここが後の全部の起点になります。

F-1 — DSO(Designated School Official)に到着を伝えます。DSOがSEVISの記録を「registration」して、在籍が有効な状態になります。この登録が済んでいないと、SSNの申請は通りません。

J-1 — Responsible Officer(RO)に到着を伝えます。プログラムによっては、到着後すぐに手続き(validation)が必要です。

そのうえで、SSNについてはひとつ知っておくことがあります。

F-1は、在籍しているだけではSSNを申請できません。 SSNは働く人のための番号なので、学内の仕事のオファーや、CPT・OPTの許可といった「働く根拠」が要ります。何が根拠になるかはDSOが案内します。

DHSの案内では、SEVISの記録がActiveになっていること、そして入国から10日以上あけてから申請することが示されています(Study in the States: Obtaining a Social Security Number)。私が2回行ったのは、ここを知らなかったからです。

J-1のSSNも、ROが出す就労許可の書類が前提になります。プログラムのカテゴリーによって扱いが違うので、BridgeUSAの案内とROの両方を見てください。


4. 仕事で来た人(H-1B・L-1など)

窓口は勤務先のHRです。着いた週に確認したいことが3つあります。

I-9

就労を始めるときに、雇用主と一緒に記入する書類です。従業員側の記入は勤務初日まで、雇用主が書類を確認するのは3営業日以内とされています(USCIS I-9 Central)。

SSNがまだ届いていない状態で始められるかどうかは、勤務先の運用と状況によります。自分で判断せず、HRに聞いてください。

健康保険の加入期限

ここが、着いた週に一番見落とされます。

勤務先の健康保険は、入社から30日程度の加入期限を置く制度が多いです。この期限を逃すと、次のopen enrollment(通常11月〜1月)か、結婚・出産などのqualifying life eventまで加入できません。

給付の中身は後から読めばいいので、着いた週は期限だけHRに確認してください。

SSN

入国から10日以上あけてから、SSAのオフィスへ行きます。持ち物と手順は次の6にまとめます。


5. 扶養家族として来た人(F-2・J-2・H-4・L-2)

働けるかどうかは、扶養家族の資格ごとに違います。 ここが決まらないと、SSNを申請できるかも決まりません。最初に確かめてください。

資格 就労 SSN 確認先
F-2 できません 原則として出ません DSO
J-2 Form I-765でEAD(就労許可)を申請できます EADが出てから Responsible Officer
H-4 条件を満たす場合にI-765でEADを申請できます。全員ではありません EADが出てから 勤務先・移民法の専門家
L-2 在留資格に付随して就労できる扱いです(EADは任意) 申請できます 勤務先・移民法の専門家

L-2については、I-94のClass of Admissionが L-2S になっているかを確認してください。この記載自体が就労資格の証明として扱われます(USCIS Policy Manual)。

働けない場合、あるいはまだ許可が出ていない場合でも、銀行口座は開けることが多いです。銀行が見ているのは本人確認で、就労資格ではありません。ここを一緒にして「自分は何もできない」と思い込まなくて大丈夫です。

子どもの学校

学区への登録は、住んでいる住所で決まります。だいたい次のものを求められます。

必要書類も、学年の入り方も学区ごとに違います。住む場所が決まったら、その学区のenrollmentのページを最初に見てください。


6. SSNの窓口へ行く前に

出直しを減らすための確認です。

行く時期

持ち物

窓口

予約が必要なオフィスが増えています。行く前にSSAのオフィス検索で、その場所の受付方法を確認してください。申請の全体像はSSAの案内にあります。

その後

カードが届くまでは数週間かかります。番号が出るまで待つ手続き(クレジットカードなど)は、この間は動かせません。

DMVでSSNを求められて、まだ無いとき

州によっては、SSAが発行する不交付のレター(SSNを出せない立場であることを示す書類)を代わりに求められます。SSNを申請できない扶養家族などが対象です。DMVで何を求められるかは州ごとに違うので、州のDMVのページで先に確認してください。


7. 着いた週にやらなくていいこと

急がなくていいものを分けておくと、最初の週が軽くなります。


おわりに

順番だけ、もう一度並べます。

到着の連絡(学校・プログラム・勤務先)→ I-94を取り出す → 書類をまとめる → 住所を届け出る → 携帯 → 銀行 → SSN → クレジットと運転免許

最初の週にやるのは、ここまでです。全部を1週間で終わらせる必要はありません。

在留資格の扱いは、制度の変更や個別の事情で変わります。実際に手続きへ進む日は、CBP、USCIS、SSAの最新情報と、学校のDSO、プログラムのResponsible Officer、勤務先の担当者に確認してください。

渡米直後在留資格SSN

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